千葉県暴力団排除条例
千葉県暴力団排除条例が,昨年の平成23年3月18日に公布されて,同年9月1日より施行されております。
全国各都道府県でも同様の条例が制定・施行されておりますが,若干,それぞれことなる規定となっております。
第1条目的規定ですが,
この条例は,暴力団の排除に関し,基本的理念を定め,並びに県,県民及び事業者の責務を明らかにするとともに,暴力団排除に関する基本的施策,暴力団排除のための規制その他の必要な事項を定めることにより,暴力団の排除を推進し,もって県民の平穏な生活及び事業活動の健全な発展に寄与することを目的とする。としております。
当然,我々県民や事業者も責務として,これを遵守しなければなりません。
さて,県民の責務ですが,これは第5条に規定されていて,一応は努力義務に留まっており,事業者についても,その責務は努力義務です。
よくある質問ですが,暴力団の事務所からピザ宅配の依頼があった場合は,これもこの条例に違反するのか?というものですが,第20条1項で,「事業者は,その行う事業活動に係る契約が暴力団の活動を助長し,又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認めるときは・・・」となっていることから,ピザの1個をもって,暴力団の活動を助長しないと思われるし,また,暴力団の運営にも助力することにはならないと考えられることから,直接には該当しないと考えられます。
しかし,例えば,暴力団の主催するパーティーなどで多量に発注を受け,届ける際には,該当する可能性がないとはいえません。 ただ,判断には迷うところです。この場合には,警察署,千葉県暴力団追放県民会議などに相談されるとよいでしょう。
第6章 不動産の譲渡等における措置等においては,第21条以下で,「県内に所在する不動産の譲渡又は貸付け(地上権の設定も含む。)をしようとする者は,当該譲渡等に係る契約の締結前に,当該契約の相手方に対し,当該不動産が暴力団事務所の用に供されるものではないことを確認するよう努めなければならない。」と規定されています。
ここでの注意は,県民に限らず,県内に不動産をお持ちの方であれば,事業者以外の個人や県外の所有者にも適用されるということです。
併せて契約条項等にも注意して,契約を締結する必要があります。
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